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Self Review
2017年第8月期コンペ分。
すっかり文章作成からはなかなか遠ざかりつつあるが、たまには、というリハビリを兼ねての一篇。
まぁネタとしてはほとんど使い古された、そして自分の中でも同様のテーマのものは何度でもあるのだが、およそハガキ1枚分の200文字以内でまとめるといった部分においては、それなりにうまくできているように思う。
しかしこれを名文、と呼ぶかは別として、自分の中では「願い事」というカテゴリの中では最も叶えたいことの一つとして数えられている至上のものである。
誰もが思い描く、願い、というものをより豊かに表現できるように言葉を磨き上げたいものだ。
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「親が死んでも食休み、の精神だ。常に心に余裕を持て」
貴方が口癖のように言っていたその言葉を、数年前のあの日も守った。
だがもしあの時、危篤の報せを聞いたあの朝に、急いで家を飛び出したなら、貴方の最期の瞬間に立ち会うことは出来ただろうか。
この世に"もし"は存在しない。
けれど私は願わずにはいられない。あの朝に、もう一度戻りたい。今度こそ最期に声を掛けたいのだ。
月並みな、父さん、ありがとう、という言葉を。