実に不真面目なタイトルに見えるが、実際の内容は極めて真面目だったりする。
去る2020年11月、某ナインティナインの岡村氏の唱えた通称オカムラ理論を実証すべく、FC2動画から女性の貧困率を推計してみた。
これに引き続き、また今回も現代社会の闇に迫るべく、FC2を駆使して分析を進めた。
その研究結果を、満を持してここにまとめる。
再び果てしなく時間と労力を無駄にした気がしているが、後悔はしていない。
まずは前提
前回は、FC2のアダルト版コンテンツマーケットにおける動画アップロード数の伸びから女性の貧困調査を試みた。
今回も基本的には同様の手法を用いるが、より属性を絞るべく、キーワードおよびタグ検索を使用することにした。
大まかな流れとしては以下になる。
例えば、「主婦」というキーワードで検索し総動画本数を確認する。
そこから過去から現在にわたって、一定間隔で動画の通しナンバーをピックアップ。
仮に、100ページ目の動画番号が10000で90ページ目が12000だった場合、12000/10000とし、さらに得られた数値のlogを取る。
それを各区間で計10件繰り返し、それぞれの数値をグラフ化することで、特定のキーワードにおける動画の増加率=貧困率を推定することが出来る、と信じる。
※ただし、検索結果の1ページに表示される動画数はPC画面において35本なので、最低でも350本以上の動画数があるキーワードを有意なものとして採用する。
注意点
しかしこれも前回と同様で、FC2特有の問題がある。
いわゆる素人「モノ」が多いという点、また既存AVが流用されている点、女性がモデルとは限らない点、同一モデルによるシリーズを排除できない点、など。
これらはオカムラ理論でも、苦心するところであった。
加えて今回の場合、キーワード検索を用いることで、別の課題がある。
FC2動画におけるキーワードは、タイトルのみの検索ではなく、動画紹介本文も検索対象になる。
つまり、キーワードとは全く関係のない動画であっても、本文にそのキーワードを含む別の動画リンクなどを貼って宣伝している場合、検索にかかってしまう。
しかも肝心のキーワードが単語や文節ごとにうまいこと含まれていないと、ひっかからないというtwitterやWindows検索並みの貧弱機能。
例)本来「経験」で検索したら「未経験」も「経験豊富」も該当するはずだが、必ずしもそうはならなかったりする。
そのため、タグ検索の方が正確性は高いのだが、同時に柔軟性が無いので、サンプル数に欠ける。
さらに、この1~2年の間に、FC2コンテンツマーケットの動画が大削除祭りが起こったらしい。
ざっくり流れとしては、モデルの年齢確認および撮影者の本人確認が済んでいない動画が、軒並みアカウント停止や動画非公開などになったようだ。
※既に活動自体を休止したアカウントもあるわけだが、救済措置として、グループの別サイトであるlaxdマーケットというところに自動で退避などもされたらしい。
ただでさえ、動画の通しナンバーには抜けが多かったが、上記によってより抜け番号が多くなり、動画の増加数を正確に掴むのは難しくなっている現状がある。
グラフ化-主婦層
とりあえず前項の問題点には目をつぶって華麗にスルーし、分析を進めることにした。
まずは主婦の貧困率。このキーワードには、主婦、人妻を用い、タグには人妻を用いた。重複は当然あるが、動画本数161609。
その結果がこちら。
縦軸は対数。横軸は各動画の通しナンバーに相当する。これだけでは何が何だがさっぱりわからない。
ただ基本的に、グラフ前半は前項の理由から誤差が多い部分なので、動画ナンバーの密度が高まる後半こそが重要で、概ね5以降が精度が増す。
ここで、後半のピーク部分にあたる動画ナンバーから、公開日付を割り出す。
その日付が、各キーワード等の動画が最もアップロードされた時期=その属性の貧困率が上がったためと言える、と解釈する。
この時期については、後述。先に他のキーワードでもグラフ化する。
次に、妊婦の貧困率。キーワードは妊婦、母乳、タグも妊婦、母乳とした。動画本数11918。
ピーク時期が何となく重なって見えてしまうが、そもそも横軸に対応する動画ナンバーはバラバラなので、それぞれを調べてみないと公開時期は分からない。
続いて、シングルマザーあるいは子育て家庭の貧困率。キーワードには、シングルマザー、子持ち、ママ、バツイチを採用した。動画本数16341。
さて、各3つのグラフの後半ピーク部分における動画の公開日付を調べる。
すると以下のようになった。
・主婦2021/09/20、人妻2021/11/05、人妻タグ2021/10/09
・妊婦2021/10/18、妊婦タグ2021/09/15、母乳2021/12/12、母乳タグ2021/10/02
・シングルマザー2021/09/15、子持ち2021/09/20、ママ2021/11/02 、バツイチ2021/10/08
主婦系の動画伸び率ピークが119%、妊婦系118%、シングル・子育てママ系126%。
これらから求められる趨勢は、主婦は2021年9月~11月に最も貧困度が増し、妊婦は2021年9月~12月、シングルおよび子育て家庭は2021年9月~11月に貧困に陥っていた、ということだ。
ここには2022年3月現在までの動画が含まれているが、不思議と2021年9~11月にピークが重なっているのは偶然とは思えない。
しかし昨年2021年の9月と言えば、
緊急事態宣言も解除され、コロナ感染者数は激減していた時期だ。
さらに、
ワクチンの接種率も半数を超え始めていた時期。
にもかかわらず、動画のピークが来たということは、定説通り貧困にはタイムラグがあるということだ。
これは女性がお金を求めた時期とも換言できるし、撮影者(アップロード者。多くは男性)が最もお金を求めた時期とも言える。
また自粛解除で、そういった接触の機会を多く持てるようになったから、とも言えるだろう。
グラフ化-若者層
ついでに、若者の貧困率も推計してみよう。この結果如何では、冒頭のオカムラ理論をついに証明することが出来る。
手法は前項と同様。
キーワードに、18歳・19歳・20歳・大学生・女子大生・jd・JD・10代を使用。
タグには、18歳・大学生・女子大生・jd・JD・10代を使用した。
重複があることは了承しつつ、総サンプル数は330471。少子化なはずなのに、一体どうなってんだこの国の若者。
既にグラフの見た目だけでも、主婦層などと違ってかなり一定の傾向が見える。
こちらも同じくピークとなった部分の動画公開日時を検索してみる。
キーワードの数が多いので一つ一つについては言及しないが、日時の幅として早くとも2021/09/07、遅くとも2022/02/10にピークを迎えている。
ちょっと幅がありすぎるので、動画ナンバーの平均値と中央値からピークの公開日時の近似を求めてみる。
・平均値 2021/10/06辺り
・中央値 2021/09/18辺り
動画アップロード伸び率はMAXで女子大生系133%にも及ぶ。
この結果から、やはり10代や学生も2021年の9月~10月には経済的に困窮してきていたことが分かる。
せっかくなので、近年援助交際に変わってスタンダードになったパパ活についても、キーワード検索してみる。
タグに、パパ活、キーワードにP活・パパ活を使用した。
こちらのグラフは形上はかなり差がある見た目に。しかしこれは元となる動画ナンバーに幅があるため。
例えばP活というキーワードがFC2内で使われ始めたのは、古くは2019年8月辺りの1150000番台から。
そこで最低でも2000000番台を超えている部分以降からピーク値を探った。
・P活 2021/09/14
・パパ活 2021/08/31
・パパ活タグ 2021/09/12
アップロード伸び率のピークは他よりやや控えめな112%。
主婦層や学生層に比べると、P活層は幾分早くにピークを迎えている。尻フットワークの軽さゆえか。
P活で稼いでいるのは10代後半からせいぜい30代前半辺り、20代がボリュームゾーンだと思うが、この層は他に比べて早くから困窮し始めていた可能性がある。
ではさらに。
おそらくその希少性からアダルト系では価値が付きやすい、いわゆるバージンはこのコロナ禍による困窮においてFC2という魔境に足を踏み入れてしまったのか。これも考察しておく。
なお余談だが、当然ながら処女が床上手なのは都市伝説であって、顧客満足度ナンバー1よりも信頼性に劣る。ひいてはどう考えても素人「モノ」が多いFC2においては、圧倒的に偽物の方が多いだろう。
しかしながら今回、全男性の夢を背負って分析してみる。
キーワードに、処女・未経験・ウブ・初心・初体験・経験少ない、タグに処女を使用した。
なお、バージンについては、もはや死語過ぎるのか、洋モノばかりでサンプル数に欠けるので除外。
こちらも概ね5以降からピークの動画公開日付を調べる。
重複ありで総数27275本。一体どうなってんだこの国の若者は(二回目)。この中に本物が混じっている可能性も微レ存だろう。
凡例順に、2021/09/04、2021/08/18、2021/09/15、2021/11/20、2021/10/15、2021/10/20、2021/09/05。
アップロード伸び率はMAXで120%。
いわゆる処女(設定)はややピークが早い。無知ゆえだろうか。そして性にウブで奥手(設定)な女性も遅くとも11月にはピークを迎えている。
以上のことから、少なくともコロナ禍の影響で各属性において動画本数自体が伸びたのは明白であって、そのモデルの多くは女性であることから、今般ついにオカムラ理論の部分証明に成功した。
なお完全証明には「美人であるか否か」を判定する必要があるので、フェルマーの最終定理を解いたワイルズ並みの知能が不可欠である。
私では力不足甚だしいので、当研究を引き継ぐ者の手にその証明を委ねたい。
おまけの調査
ここまで来るのに、数多のゲイ動画に悩まされながら(失礼)研究を続けたが、ふと気になったことがある。
オマケと言いながら、むしろ人によってはここからが本編のようなものである。
完全に主観ではあるが、最新の動画になればなるほど、女性のアンダーヘアの除毛率が高いように感じた。端的に言って、ハイジニーナ状態が多すぎる。
確かに以前はいわゆるフェチの代名詞のような偏見があったが、清潔さへの関心が高まり、昨今はVIO脱毛を芸能人も公言するようになって、特に若者にとっては除毛のハードルは下がってきたと言える。
ならばここで。前述と同じくキーワード検索などを駆使して、女性のデリケートゾーン脱毛の普及具合を推定できないだろうか。
検索は簡単だ。これに対しては最も適したキーワード、いわゆる「パイパン」がある。
しかしそれだけでは不十分と考え、パイパンの他には、無毛、脱毛、剃毛、ツルツル、つるつる、スベスベ、すべすべ、そしてタグ検索にパイパン、の計9個を用いた。
※ちなみに、平仮名のぱいぱんでも検索したのだが、最新動画でさえ現状の通しナンバーに追いついておらず、数値もかなり外れ値になりそうなので除外した。
その結果として、まずは有効サンプル数(動画数)は以下の通りとなる。
上記キーワード順に、34541、2745、856、1494、1943、2002、2223、1429、17508。
当然動画には重複もあるだろうが、一旦それを完全無視して合計すると64741本。
なお2022年3月現在の動画通しナンバーは2700000を超える。
さすがにその全部の動画が生きているわけではなく、例えば検索キーワードをブランクにして検索すると721735件と表示されるので、ひとまずこれを現時点の全動画数とする。
つまり、64741/721735=約9%がパイパン普及率と言うことになる。意外に低い。
一応動画アップ伸び率は最大で129%。
しかしモデルには老若男女入り乱れており、さらに完全な無毛とは言わずとも、毛量をカットしていたり、いわゆるIラインくらいは処理していたりなども十分考えられるので、実際若者が何らか除毛・脱毛も施している率とすれば、軽く数倍にはなると予想される。
そこで反対に剛毛率も見てみることで、より正確な脱毛率を割り出せるはずだ。
キーワードには、剛毛、未処理、ボーボー、タグに剛毛を使用した。
※ちなみに「ケツ毛バーガー」はサンプル数が少なすぎて、しかもゲイ率が高く機能しない。
その結果、有効サンプル数は順に、4315、775、462、1315。計6867。
剛毛率は6867/721735=約1%。
動画の伸び率はパイパン系に及ばず116%に留まった。
そもそも剛毛なり、パイパンなり、何らかフェチに対して訴求力を持つワードは動画タイトルや本文、タグに販売者が入れないわけがないので、かなり信頼性は高いはず。
これらの結果から強引に言えば、剛毛およびパイパンを除いた9割は多少なりとも除毛や脱毛を施しているのだろうということになる。なんて高普及率だ。衛生意識の向上である。
だが同時に、9割のアンダーヘアはそれほど特筆すべき部分ではない=剛毛でも薄毛でもなく、実は自然のまま、とも言えてしまう。
ではここで、その趨勢も見てみることにする。手法は貧困率と同様だ。
数値をグラフ化してみる。まずパイパン率。
これもピークの動画公開日をそれぞれ割り出す。
その前に、剛毛率のグラフ。
さて、各キーワード等のピークが見えたところで、動画の公開日を調べていく。
それが下記だ。
・パイパン2021/12/12、無毛2021/10/05、脱毛2021/09/14、剃毛2022/01/23、ツルツル2021/10/04、つるつる2021/12/08、スベスベ2021/10/03、すべすべ2021/09/06、パイパンタグ2022/01/01
以上から、パイパン率=普及率が最もピークとなったのは、2021年9月~2022年1月までと考えられる。
続いて、剛毛=未処理のピークについてだが、これはむしろピークが減少に転じた部分の動画日付を採用した。
・剛毛2022/01/04、未処理2022/02/02、ボーボー2021/12/08、剛毛タグ2022/02/05
ここから、未処理率が減少したのは2021年12月~2022年2月。奇しくもパイパン率との時期の一致が見られる。
まとめると、2022年1月辺りまでに脱毛率が普及し、その結果、未処理が減った。ということだ。
加えれば、それ以降はパイパンが多数派になってしまったために、訴求ワードとして機能しづらくなったため、キーワード自体も減少しているとさえ考えられる。
また、あえて言えば、そういった美容意識への高まりによって、ローンなどで散財した女性たちのお金がなくなり動画出演することがあったとも言えるだろう。
相関分析
せっかくなので、相関分析も行ってみる。VIO脱毛事情が一体どんな属性とより相関を持っているのか。
ここでは概ね、相関係数0.9以上を非常に強い相関、0.8以上を強い相関、0.7以上を相関があると定義する。
また明らかに相関が弱いキーワードは省略し、分析した。まずは主婦層。
パイパンは、母乳タグと非常に強い相関、人妻タグ・人妻・子持ち・ママと強い相関、主婦・妊婦・母乳と相関がみられた。
無毛は唯一バツイチと相関がみられ、剃毛はママと強い相関、人妻タグと相関がみられた。
剛毛は妊婦と相関がみられ、剛毛タグは主婦・人妻タグと強い相関、妊婦・母乳タグ・ママと相関がみられた。
上記から推察できるのは、パイパン率に大きく関与しているのはまだ母乳の出る子持ちの人妻で、また、剛毛がちなのは妊婦中の主婦である。
確かに、妊娠中にアンダーヘアにケアが行き届かないというのは、実に納得できる。
※バツイチが無毛と相関しているのは不思議だが、あえて因果を考えれば、もしかすると自分への時間が増えることで、デリケートゾーンへの関心が高まるのかもしれない。
世間のVIO脱毛の流行の一翼を担っていたのは、いわゆる若いママ友ネットワークであったと言える。
良くも悪くも既婚者の女性は、フェミニンケアのスタンダードを左右しているということだ。
主婦の井戸端会議は、現代ではネット上のSNSに場を移しているだろうが、まだまだ非常に影響力が強いということである。
では次に、若者層においても相関分析してみよう。
対象の数が多いので個々については省略するが、主婦層に比べれば遥かに強い相関がみられた。
若者にパイパンが浸透しディファクトスタンダードとなっていることはゆるぎなさそうだ。
特に18歳~ハタチのパイパン率は圧倒的である。間違いなくこの層が流行を牽引している。
だが同時に興味深いのは、女子大生に至っては、剛毛率とも非常に強い相関がみられた。学生はケアする暇がないほど忙しい女性もいるのである。
また、パパ活層とは案外相関が薄く、パイパン率の方が高そうだが、剛毛の方にも広く分布していると思われる。
では最後に再び全男性の夢を背負って、ウブ層との相関も見てみる。古来では、パイパンは=ロリの象徴であったのだ。
当然と言えば当然だが、処女や経験少なめな女性は、やはり剛毛の方も相関が強いようである。
しかし剃毛というワードとも強い相関が見られていて、完全に設定上のプレイの一環としてなされている感がある。
一方でパイパンは処女とも相関が見られ、さらにはツルツルやすべすべというキーワードとも強い相関が見られている。
初心層も多くは若者であろうが、これは少なくともアンダーヘアに限らず、体毛のムダ毛に関して十分なケアを行っている可能性がある。
そろそろパイパンというワードを何度も書き綴ってきているうちにゲシュタルト崩壊してきたので、ここら辺が頃合いのようだ。まとめに入る。
以上のことから、デリケートゾーンへの関心やケアの習慣は、昔に比べて段違いに、若者を中心として広く根付いてきたと言えるだろう。
このようにFC2の動画を駆使することによって、様々な主観的ストーリーを勝手に想像することができる。
ちゃんとした統計テクニックを用いれば、もっと本格的な論文でも書けるかもしれない。
しかし確実に言えることは、間違いなく動画には報酬が発生しているので(モデルにもアップロード者にも)、彼ら彼女らの経済状況や志向を知る重要な指針として、隠された実情に迫ることができるツールのひとつと呼べるだろう。
あー、つかれた。乙。
シリーズ完結編