軽く数年前に発売されたレガシーなXperiaを未だに使い続けているわけだけど、スペック的には日常使用にそれほど支障が無くても、やっぱり長く使えば使うほど劣化していくのがバッテリー問題。
いわゆるガラケーの頃から電池パックをユーザーが取り換えられるのは当たり前だったし、スマホ時代になっても何か不具合でフリーズしたらとりあえず電池パックを外せばいい、なんていう仕様が脈々と受け継がれてきたわけよ。
ところがだ。最近は防水性を高めるためなのか、裏蓋をパカっと外して簡単にバッテリー交換、とはいかない機種ばっかりでね。
iPhoneは昔から分解に難儀するけど、Androidはごく普通にいじくれるのがいいところの一つだったのに。
というわけで今回は、何とか愛機を延命させるためにバッテリー交換にチャレンジしたわけ。ちなみに各機種ごとの技術的な交換方法は他のサイトを巡ってくれ。
この記事の主旨はむしろその際に何が起きたかっていう話の方。完全にタイトルでネタバレ感満載なんだけどw
作業自体は決して難しくない
しかしインターネッツってのは便利なもんで、数多の偉大なる先人たちがスマホに限らずPCなども含めて、主要な機種は丁寧に分解手順を紹介してくれている。
時に人柱となりながら、幾多の障害や失敗をかいくぐりつつチャレンジしてくれているおかげで、安心して一般ピープルでも理解できるレベル。
スマホのバッテリーや工具などはAmazonさん辺りで検索すれば、だいたい互換品が見つかるので、パーツ探しも容易いはず。
ただし、一応念のため。そもそも分解してしまうとメーカー保証は当然無きものになるので、まだ補償期間にあるようなデバイスは無闇にいじくらないようにしようね。
んでんで。私もXperiaに関しては何度も色んな旧機種で電池交換しているので、まぁ多少は慣れていると思ってたわけよ。
(ただガラス製の背面パネルが採用されていた機種は、何度か割ったことがあるけどw)
その慢心がトラブルを生む
基本的に背面パネルやバッテリーは単に強力な両面テープで固定されているだけ。
なので、例えば電池パックが劣化で膨らみ始めているような場合は、わりと簡単に取り外せるし、そうでなくてもドライヤーで温めてテープの接着剤を弱めながらジリジリと焦らず取り外していく、ってのが正攻法。
とはいえだ、正直その工程が端末を傷めないようにわりと気を遣うし、ぶっちゃけ時間がかかってイライラするわけよ。
背面パネルはマイナスドライバ―やヘラ、その内部のプラスチックカバー的なモノはトルクスやプラスドライバーや駆使すればサクッと取れるけど、大問題はバッテリー部分。
電池パック自身と基盤が直接接着されているテープの粘着力がまさに異次元の強さ。
んでここでふと最終兵器登場。ピンセットの先をドライヤーで温めて、バッテリーと基盤のすき間にいらっしゃるテープに突撃させればいいじゃないっていう。(ダメです)
先に言っておくけど、マジでこれはやらない方が良い。本当に爆発する。っていうか微細な爆発を経験したw
そうは言われてるけど自分はへーきへーき、っていう甘さがケガや事故につながるかもしれないし、慣れない人が安易にやると端末自体もダメになる恐れがある。
無茶しやがって……の結果
さて、そんなこんなで乱暴な作業中。突然プスっという音と同時に、まばゆい閃光!スパークと共に火花がめっちゃ飛ぶ!
続いてバフっという感じで煙がモクモクとwww なお当たり前だけど、この時の画像なんて撮ってないぞ。
まぁそんな余裕があるわけもなく、普通に焦るわけよw
映画のワンシーンかなんかでよくある、爆弾の赤か青の線の間違った方を切った瞬間のような。とりあえず色んなことを覚悟した。
しかしすぐにピンセットと手を放したせいか、煙自体はそれ以上出なかったので、ひとまず火事にならないように安全な(?)フローリングに、スマホを移動させる。
で、離れたところからしばし様子見。変化なし。。
ってことで、このままにするわけにもいかないので作業続行。
端末が逝ってしまったかもしれないことも考えつつ、せめてバッテリーだけは取り外して安全な場所に退避させたいという思い。
もちろんピンセットは使わず、普通のゴムやプラスチックのヘラ的な道具でチマチマと。しばらくの格闘後、ようやく取り外せたので新バッテリーと交換。
お待ちかねの実物はこちら
ちなみに端末の基盤自体には、ちょっとしたススが付いていた程度で見た目無事。
というわけで問題となる旧バッテリーのスパーク後の状態。
バッテリーの外装は普通にピンセットでグリグリやってたので突き破っちゃってる状態。新バッテリーが入っていた袋を同時に並べてみたけど「CAUTION」って文字が身に染みるぜw
なおしょーもない豆知識だけど、スマホバッテリーが膨らんでるのってこの外装だけだったりするので、こうやって突き破っちゃえば空気が抜けて膨らみが無くなる。(注:危険です)
んでどこから肝心の火花と煙を噴いたのかというと。
うん、まぎれもなくこの箇所だねw 黒い穴が開いている。
外装どころか、完全にバッテリー内部にピンセットをぶちこんだようだw ちなみに手前の白い部分などはテープの接着剤跡など。
使用したピンセットと併せて見てみよう。
サイズ感が完全に一致ww ステンレスのピンセットの先も焦げちまって跡が落ちないという。
というわけで、事後の画像からはぶっちゃけ大したことないように見えてその瞬間の現場は想像できないだろうけど、
とりあえず下手するとこうやって危ないということは分かってくれると思う。ケガも無く、端末も無事だったのは何よりの幸運。
バッテリーの廃棄や回収方法は?
こういったリチウムイオン式をはじめとした充電池。不要になったからと言って普通のゴミとしてポイーっ、、とはしちゃダメなもの。
まぁ発火の原因になったりして危険なこと共に、リサイクル対象品なんだよね。
(今回みたいに一度スパーク済みだからって言っても、そのまま捨てちゃだめよw)
というわけで、自治体ごとに決められた方法で処分する必要があるんだけれど。
おそらく最も簡単なのは、街中の店頭などに設置されている回収ボックスに持っていくこと。
場所は例えばホームセンターやスーパー、あるいは電気屋さんなど。
リサイクル業者としてJBRCに加盟しているところであれば、下記のURLから各都道府県ごとに検索可能。
『協力店・協力自治体』検索 | 小型充電式電池のリサイクル 一般社団法人JBRC
普通に携帯ショップなんかでも回収してくれたりすると思うけれど、いちいちそのために窓口で待つのも面倒だと思うのでw
ちなみに電気屋さんなどの充電池の回収BOXは、普通にインクカードリッジの回収箱みたいにフロア内に置いてある場合もあれば、
店員さんにひと声かける必要があったり(レジ内に置いてあるなど)店舗によって対応は様々なので、ボックスが見当たらなければ聞いてみよう。
ちなみに話、の動作確認
バッテリー交換が落ち着いたら、スマホの動作チェックをしときたいもんだよね。
そもそも電源は付くかとか、LEDライトとかカメラの動作、スピーカーの音は鳴るかとか。充電は正常にできるか、はたまたGPSやNFC、タッチパネルは無事かとか。
特に分解の際に、基盤やらこの辺りをいじっちゃってる可能性があるので、外蓋を完全に閉じる前に確かめておいた方が良い部分。
まぁこれらを一個一個アプリを起動して確認していったりも出来るけれど、実はそういったことをほぼ網羅した便利機能が標準で搭載されている。
その名も「Service Menu」。それを起動する隠し裏コマンドは「*#*#7378423#*#*」
Xperiaユーザーにはお馴染みのこのコードを電話のダイヤル画面でポチポチと入力。
するとサービスメニューが起動するので、そのなかの「Service tests」から多種多様なテストを実施することが出来る。
このスクショ内にあるメニューだけでなく下にもっと続く。まぁ全て英語メニューなんだけど、どれも簡単な英単語だしそれほど操作には迷わないかと。
例えばタッチ切れなんかをチェックするのは「Touch Screen」。
こうやってひたすら画面をタップやスワイプなどしていって、線が付かない部分があったりするとタッチの不具合や暴走がある箇所と同義。
一応私は分解&交換後、気になる機能は一通りチェックしたけれど問題無さげ。そしてバッテリーの持ちも回復して、見事現役復活。
いやー、電池パックがスパークしてもなんとかなるもんだよねw ってことで良い子のみんなはバッテリー交換をやる際はぜひぜひ慎重に。
しかし分解後に気持ちボリュームボタンや電源ボタンの押し心地がへんかしたような。。まぁ気のせい気のせい。