若き女性が一人営む古びた時計店。そこに訪れた小さなお客様。 ――この時計を直してほしいの―― ふとした出会いをきっかけに、いつしか大きな輪の中に囚われていく。 物語を通して、このセカイを哲学してほしい。 これはあなたに繋がるストーリーなのだから。 「文芸家の会 架け橋 架け橋賞 2013年度 短編小説部門 佳作受賞作品」 一杯のコーヒーで得られるひととき。 それと並ぶ価値ある文芸を目指して。 掲題作品の他、Amazon版には過去の受賞作・エッセイなどの加筆修正版を含む以下4篇を追加収録。 ◆2011 NPO法人 日本詩歌句協会 東日本大震災復興支援 がんばれ日本! 随筆部門 特選 エッセイ「モノクロの世界に光が灯る」 ◆2011 文芸家の会 架け橋 同人誌掲載 掌編小説「時の螺旋」◆2013 文芸家の会 架け橋 同人誌掲載掲載 エッセイ「資格のススメ」 ◆2013 NPO法人 日本詩歌句協会 随筆部門 協会賞 エッセイ「情報の未来へ駆け走る」
~~~~~ Self Review
同人文芸会の初主催の文芸賞における2013年受賞作品。短編小説/ショートノベル部門の初代佳作。 題材はいつも通り私の好きな世界観にすることができ、その結果として好評価を頂くことができた。
※縦書き原文を横書きにすると成立しない箇所があるので、公開にあたり、ごくわずかな修正を施した。
しかしこの中でやや強引な、というか煩雑な展開があるのだが、これは終盤のとあるギミックを入れるための布石であり、むしろこれ無くしては私の書きたかった物語として成り立たないのである。 ここが審査の中で最大に評価が分かれたところであるのだが、それでいて私としてはどうしても譲れない部分なのだ。 それと同時に、枚数的な制限の中で、私の文章表現力/構成力の不足を感じざるをえない。 しかし、本来の構想段階ではオチこそ似たようなものだが、雰囲気としては元々かなり趣向の違ったものであったため、それをここまでに昇華させた、という点において満足感はある。 いずれはこれの初稿時点にほぼ近い状態を公開し、いわゆるパラレルワールド展開のスピンオフ物を書いてみたいと思っている。
ちなみにサブタイトルは同人代表の趣向に配慮し俳句調の五七五とし、最終稿直前までメインタイトルであった。
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