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Self Review
2018年第8月期コンペ分。
現状として創作活動になかなか時間をさけていない状況が続いているわけだが、これに関しては毎年恒例ということで、せっかくなのでという思いで書いた一篇。
自分の中では、毎度おなじみのテーマだ。
たぶん願い事というのはある意味絶対叶えられないからこそ輝くのであって、同時に叶えたくても叶えられないというもどかしさは、おそらく一生その人が所持するものなのだろうなぁと思う。
それにしても200文字という設定は結構絶妙である。
決して長くもないし、短くもない。無駄を削ぎ落し効率的に仕上げ、その人それぞれの言葉が200文字には様々な表現方法で詰まっているわけだ。
こういった短文ジャンルにおいては、それこそ第一印象のインパクトも大事であるし、むしろ技術の高さというよりはいかに記憶に残るかの勝負なのだろう。
その観点で言えば、これは月並みな文章である。
とはいえ仮にその月並みなものであったとしても、どのように読み手に情景と上手さを感じさせるかというのは、あくまでも筆者の感性によると言ったところか。
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今年も命日が過ぎていく。あの時から私は何も変わらず、止まったままだ。
時間を戻したい、あの時をもう一度やり直したい。そう思ったことは誰しも一度はあるだろう。
父と二人きりでいる病室。今まで殆どと言っていいほど、二人だけで語らう機会などなかったはずだ。
これが最後に過ごす大切なひと時。それは分かっていたのに。
もしも、再びあの時が過ごせるのなら……
でもそんな私に父なら「もう前を向け!」と言うのかな。