以下マニュアルは2009年頃まで私が所持PCにて主に使用していたものである。
現在とは仕様が違う部分が多々あるが、同様の環境下では未だ参考に出来る箇所もあるため、ここに記載しておく。
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◎PCのイメージバックアップ/リストア 備忘録
使用ソフト:DriveImage XML ver.2.02
■バックアップ
1.スタート→すべてのプログラム→Runtime Software→DriveImage XML
2.トップウインドウのBackupを選択→イメージを作るドライブを選択しNext
3.ウィザードのNext→ディレクトリに出力先を指定、出力ファイル名を入力→オプションの推奨はRawモードOFF/分割OFF/圧縮はFast/ボリュームロックを優先でNext
※バックアップ前は出来ればデフラグ(必要であればエラーチェックも)をしておきましょう。
※OSを含むディスクのフルイメージを作るときは外部ストレージを出力先にします。
※後述のBart PEブートで使用しないとき・システム領域を含むバックアップの場合は、RawモードOFF/分割・圧縮は適宜/VSSを優先で使用します。
※Rawモードは使用/未使用領域限らずHDD全体をバックアップするのでファイルサイズが大きくなり、時間がかかります。大容量ストレージに出力する場合は、分割を選択する必要なし。圧縮もFastが一番時間/容量の効率がよいです。
4.バックアップが始まるので、一定時間後にタイムバーが100%でかつメッセージにReadyが表示されたら終了。
※VSS優先でバックアップする場合は、当然VSSが起動している必要があります。
フリーツールなどでカスタマイズをしているPCの場合、サービスが動いているのにエラーが起きバックアップできない場合があるので、その際は後述のBart PEブートでボリュームロックを試みてください。
※あらかじめ業務使用のセットアップ済PCのイメージを作成する場合、コンピュータ名は何か既定の仮のものにしておき、ドメイン参加はしないようにする必要があります。
■リストア(システム領域を含む場合は、後述のBart PEが必要)
1.スタート→すべてのプログラム→Runtime Software→DriveImage XML
2.トップウインドウのRestoreを選択→リストア先ドライブを選択しNext
3.ファイル選択ウインドウであらかじめバックアップしておいたイメージxmlを指定
4.リストアウインドウでリストア先(パーティション)を指定しNext→確認はそのままNext
5.上書き確認が表示されるので、画面内で指定されている太文字(DISK0#1など)を入力しOK
6.リストアが始まるので、一定時間後にタイムバーが100%でかつメッセージにReadyが表示されたら終了。
※バックアップ元とリストア先のHDD容量が違う場合、エラー[Target partition must be at least the size of the original source drive]が起きて先に進めません。ルールとしては、バックアップ元=<リストア先が原則。
※わずかな違いの場合、diskpartコマンドでEISAを削除したり、パーティション操作ソフト等で領域変更したりなどして、対応可能ですが、基本非推奨です。←どうしても強行する場合はWin正規CDでフォーマットしましょう。< Bart PE付属のディスク管理のフォーマットはうまく動きません(MBRが破損するため?)>
※EISA領域のあるHDDからEISA領域なしのHDDへのリストアは起動時エラーが起きます。(逆も然り。パーティション情報が食い違うため。EISA=DELL/Lenovoのリカバリ領域)
※バックアップイメージ情報が記録されているxmlの行のセクター数を小さく編集して読み込みなおすと、[Target partition~]のエラーを回避できるようですが、未検証なので動作確認が必要です。最善なのは、潔くそのPCをセットアップしなおし、イメージを取り直したほうが以後同一状態のPCへの運用が簡単です。
■起動時エラーの対処法
ブルースクリーンエラーの場合は、バックアップ/リストアどちらかが失敗している可能性が高いです。やり直す必要あり。(BIOSからHDDの読み込み方式をAHCIからATAかCompatibleにすると復帰する可能性がありますが、業務使用時の読み書き速度的に現実的ではないです。LenovoはSATAドライバが必須なので、「ハードディスクがインストールされていません」のようなメッセージの場合、ドライバの適用が足りていない可能性があります。)
また、ハードウェア構成の問題のため~や、ブートデバイスが見つからない等は、前述のパーティション情報の食い違いのため起こっている可能性が高いです。こちらは以下手順で修正可能。
1.Windows XP CD-ROMを使用してブート。R キーを押して、回復コンソールへ。
2.修正するWindowsを番号で選択し、管理者パスワードを入力。(ブランク可)
3.bootcfg /rebuild と入力して、Enter。
4.Windows インストールが見つかると、次の指示が表示されます。
インストールをブート一覧に追加しますか? (Yes/No/All)→Yと入力します。
5.読み込み識別子を入力。(これはOSの名前です。Windows XP Professionalと入力)
6.読み込みオプションに、/noexecute=optin /fastdetectと入力して、exit
上記の手順の実行後、コンピュータを再起動し、ブートメニューの先頭の項目を選択します。これによって、Windows XPが通常どおりに起動します。
正常にOSが読み込まれたら、Boot.iniを変更して、誤ったエントリを削除できます。(Microsoft Windows XP Professionalとなっているほうが元々のエントリ=誤エントリ)
それでも起動しない場合は、フォーマット後に再度リストアで上手くいくこともありますが、基本的にメーカーCD等からリカバリして、手順をやり直したほうが賢明です。
(LenovoはEISA領域を消してしまうと、復帰が非常に難しくなる場合があります。ThinkPad内の機能から作成する専用リカバリCDが別途必要です。)
※Lenovoは正しく起動しても、同一機種/異型番だとワイヤレスネットワークドライバを認識しないことがあります。適宜メーカーサイトからDL&インストールが必要です。
(Lenovoは初回起動時にドライバの適用を行っているようです。そのとき外部スイッチでワイヤレスLANをOFFにしていると、上記問題が起こることがあります。そのため、バックアップ/リストア時は必ずスイッチをONにしてから操作を行ってください。)
※Lenovoプリロードアプリについて
基本的にインストールされていたほうがよいものは、HDDアクティブプロテクション/Finger Print Softwareのver.3.20.341以降/Rescue&Recoveryのver.4.0以降/プレゼンテーションディレクター/省電力マネージャーくらいで十分です。
それ以外のアプリはアンインストールなり、カスタムリカバリなどで排除してからのバックアップが推奨です。
■その他機能
Drive to Driveでディスク同士の直コピーが可能。
Browseでイメージ内のファイルを閲覧でき、指定部分のみのリストアが可能。
■システム領域のバックアップ/リストア
使用ソフト:Bart PE ver.3.1.10a
○はじめに
DriveImageXMLプラグインを組み込んだWinLiveCDからブートして、システム領域のバックアップ/リストアを行います。
ブートイメージがない場合は、作成から行います。
○ブートイメージの作成
CDブートに必要なもの:Windows XP SP2 インストールCD
USBブートに必要なもの:Windows Server 2003 SP1 適用パッチ
512MB位のUSBメモリ(仮想FD/CD機能付のものが推奨)
1.公式サイト( http://www.nu2.nu/pebuilder/ )から、最新バージョンをダウンロードしてデフォルト値でインストール。とりあえずself-installing packageを選べば問題無いです。
2.各種プラグインを入手します。
◆日本語サポート・プラグイン
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Bay/4686/Plugin.html
◆Enable Shutdown Dialog◆Explorer&IE; プラグイン◆fix_net ver.3
http://bartpe.nobody.jp/plug.html
◆mkisofs-iso4nls.zip
http://bartpe.nobody.jp/make.html (下のほう)
◆DriveImage XML V2.02 plugin
http://www.runtime.org/data-recovery-downloads.htm (下のほう)
3.それぞれDLしたら、mkisofs-iso4nls.zipのみ解凍後C:\pebuilder3110aに上書き。
他のプラグインはC:\pebuilder3110a\pluginにディレクトリごと保存します。
ネットワーク環境を有効にする場合はWindows XPのCDを入れてから”inf_fix.cmd”を実行します。
IEを有効にする場合はC:\pebuilder3110a\plugin\z_ExplorerIE\winlogon.cmdを必ず実行しましょう。
4.ブラウザの起動成否はBart PEに適切なネットワークドライバを組み込まれているか、ネットワークアダプタを正しく認識するかに依存します。
5.DriveImage XMLを有効にする場合は、plugin\driveimage_xml\dixml.infを開き、
1.[WinntDirectories]
2.a="Programs\dixml",2
を
1.[WinntDirectories]
2.a="@ProfilesDir@\All Users\Start Menu\Programs\dixml",3
3.b="Programs\dixml",2
に変更します。
6.PE Builderを起動したらビルダソースにWindows XP SP2 インストールCDへのパスを指定し(あらかじめBart PE内の新規フォルダにCDデータ全てをコピーしておくと便利です)、メディア出力の指定を“ISOイメージ作成”に変更するか、直接“CD/DVDに焼く”を選択してください。→ビルドするとブートイメージが作成されます。
●USBブートのイメージを作る場合
1.Windows Server 2003 SP1をダウンロード
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=22cfc239-337c-4d81-8354-72593b1c1f43&DisplayLang;=ja
2.データを抜くために一度このデータを以下のコマンドを使って展開します。
<保存したディレクトリパス>\WindowsServer2003-KB889101-SP1-x86-JPN.exe –x
3.展開先は以下を指定してください。
c:\server2003sp1
4.USBメモリブートに必要なファイルを保存するディレクトリ”srsp1″を作成します。
C:\pebuilder3110a\srsp1
5.必要なファイルをコピーします。
c:\server2003sp1\i386\setupldr.bin:そのままsrsp1にコピーして構いません。
c:\server2003sp1\i386\ramdisk.sy_:これは展開して保存する必要があります。
コマンドでexpand -r c:\server2003sp1\i386\ramdisk.sy_ C:\pebuilder3110a\srsp1と入力して”srsp1″に展開しましょう。
ここまでの過程でC:\pebuilder3110a\srsp1の中には2個のファイルramdisk.sys 、setupldr.binが作成されているはずです。
この2種類のファイルが抜き取れればc:\server2003sp1に保存したデータは必要無くなりますので削除してしまって構いません。
6.PE Builderを起動後、ビルドを行い、C:\pebuilder3110a\BartPEにデータを展開してください。その後、C:\pebuilder3110a\pe2usb.cmd をコマンドプロンプトで実行すればUSBメモリにブートイメージのデータが展開されます。
○Bart PEでのブート
1.ブートイメージを作成したら、実際にUSBかCDのどちらからからブートします。(事前にBIOSで優先起動デバイスを変更してください。)
※このとき、バックアップイメージなどが保存されている外部ストレージなどは一切接続しないでください。(BIOSバージョンによって、起動時に外部ストレージが接続されていると、ブートしないことがあります。)
※USBブートができない場合、様々な原因が考えられます。BIOS/マザーボード/USBメモリのどれかが対応していないorブートイメージ作成時の設定が間違っている等です。ある程度試行しても起動がうまくいかない場合は、CDからのブートに切り替えてください。
2.ブートタイムバーが画面下部に表示されたら、その間に、バックアップイメージなどが保存されている外部ストレージを接続します。
3.ブートが成功すると、ネットワークの自動検出が始まりますので、画面にしたがって設定してください。
※Bart PEにはあらかじめ多くのドライバ(SATAやネットワーク)が組み込まれていますが、その検出成功可否はかなりシビアです。ネットワークを特に使用する必要がなければ自動検出時のエラーは無視してかまいません。(ネットワーク環境がどうしても必要なときは、下記を参考に。[注:ドメインネットワークへのアクセスはできません])
SATAに関してはエラー(ローカルドライブを認識していない状態)になると、バックアップ/リストア自体ができなくなってしまうので、下記サイトのドライバの組み込みやプラグインの作成を行ってください。ただし、もしドライバファイル自体をメーカーサイト等や実機から入手できている場合、C:\pebuilder3110a\driversにフォルダごとコピーすることで適用させることができます。
◆UBCDドライバ:
http://www.cbiot.ufrgs.br/programas/Windows/Win_XP/BartPE/Drivers/?C=N&O;=D
http://www.ubcd4win.com/downloads.htm
◆プラグイン:
http://www.kazusoft.com/pebuilder/howto_networkdriver.html
4.Bart PEが起動したら、スタート→プログラム→DIXML→DIXML.EXE
5.あとは適宜前述の手順でバックアップ/リストアをしてください。
6.完了後はウインドウを閉じ、スタートからシャットダウンを選択して終了です。
7.リストア後、正しく起動できたら、コンピュータ名の変更・ドメイン参加をして在庫へ。
●各種参考サイト:
☆設定/FAQ :
http://kiki.suppa.jp/pe/sakusei.htm
http://www.geocities.jp/ht_deko/bartpe/
http://pnpk.net/cms/archives/139
http://pnpk.net/cms/archives/137
http://pnpk.net/cms/archives/140
☆USBブート:
http://yamablo.com/2009/05/07-214718.php
http://orz.kakiko.com/kaeru/usbboot.html
http://pnpk.net/cms/archives/140/2
http://www.geocities.jp/ht_deko/bartpe/#025
●補足
PCセットアップ時に、デフォルトで入れているもの/アップデートしているもの
◆DELL/Lenovo 共通
・UPH-Clean(MS謹製高速シャットダウンツール)
・ToolTipFixer(ツールチップがタスクバーに隠れる不具合を解消)
・MS-HotFix全般(旧型番PCにはできればSP3適用しない)
・Adobe Flash player/PDF reader
・Java Runtime
◆DELLのみ
・ログオン時Numlock→以下コマンドを実行
reg add "HKEY_USERS\.DEFAULT\Control Panel\Keyboard" /f /v "InitialKeyboardIndicators" /t REG_SZ /d "2"
◆Lenovoのみ
・TVTパケットフィルタ削除(Rescue and Recovery 4.0以前のバグ解消)
→以下コマンドを実行
cd "C:\Program Files\Common Files\Lenovo\pfdinst"
netsvcinst /remove /cid:"lgl_tvtpktfiltermp"
netsvcinst /remove /cid:"lgl_tvtpktfilter"
・指紋認証ソフトの更新(Finger Print Software3.20以前のバグ解消)
・KB959252(デュアルディスプレイ時のブルースクリーン解消)
・KB918997(Cryp使用時の必須HotFix)
◆その他やっていること
初期設定Lenovoの場合、Client Security削除・Access Connection削除、R&R;の自動バックアップ機能解除
DELL・Lenovo共に余計なスタートアップは切っておくとよいです。
Officeはネットワークインストールすると、すべてのユーザで使用できないので、CDからインストールします。
ERPはAll Usersにインストールされないので、手動でデフォルト(user)フォルダからショートカットを移動しておきます。
メーラーはインストーラ上で、すべてのユーザにインストールを選択します。
アンチウイルスはドメイン参加していないので、直IPからインストールします。