よつまお

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【危険神話シリーズ】除菌・消臭スプレーは危険だってさ。もー怖いなぁ(棒)

biz-journal.jp

 

私はわりとこの手の某ファブリーズとか某リセッシュが発売してからずっと愛用している方なんだけども、ぐぐるとそれはそれはたくさん危険論が出てくるんだねぇ。。

 

私としては実際の除菌効果なんぞほとんど期待していなくて、消臭効果の方を重視しているんだけどね。それも香りで臭さを誤魔化すんじゃなくて、無香料で消臭されるのが好み。とはいえ最近はやたら流行りのせいか、甘ったるい匂いが多くて困ったもんよ、、

というかそもそも除菌効果を出すのだったら、ものすげー量を噴霧しなきゃいけないのは周知の事実。スプレーのパッケージ裏でも見たことがある人は、え?wwそんなにふりかけるの!?wwってくらいの回数目安が書かれているのを知っているよね。

 

さてさてそれはさておき、危険論。まぁいつものようにこの手の話のポイントは、動物実験であること、そしてそれをそのまま人間に置き換えているいること。

 

記事中では「マウスの新生仔を使った実験で~」と書かれているように、それなら"あ、これはマウスの新生仔を使った実験"の中での話だな。という素直な理解をするべきなんだけどもね。どうも過剰反応になりがちなんだよね。

 

そもそも動物実験でマウスはなぜ使われるのか。理由は、まず人間と同じ哺乳類であること。そして調達コストが安いこと。

所謂ねずみ算式に増えてくれるし、成長も早い、そして子だくさん。だから一生を通じた長期的な投与でどのような作用副作用があるかが見え、子から孫へといった遺伝的影響も容易に観察できるから。

 

そしてもう一つ最も重要なのは、化学成分に対する感応性あるいは感作性が高いから。

要はねずみは超アレルギー体質という理解がわかりやすい。これがもし人間に対する実験だと倫理的問題をはらむわけで、それこそ薬剤感応性が高い人をわざわざ狙って実験対象にしたら人権問題にも発展しかねないよねw

というわけでまずマウスを使って、という実験になるわけ。

 

さて、では記事中の言及。

"しかし、マウスの新生仔を使った実験では、2ミリリットル投与群では40匹中9匹が死亡し、4ミリリットル投与群では39匹中17匹が死亡しました。対照 群での死亡は40匹中2匹。つまり、製品Aの投与量が多くなるにしたがってマウスの死亡率が高くなったのです。なお、これらの実験結果は、同センター発行 の2006年版『研究年報』に載っています。"

 

うん、でしょうねww 投与するためのもんじゃないですもんw しかし、おっかしいなぁ。「濃度を上げても生き残った方が多数派なんだね!うん意外に安全性は高そう!」という理解にならないのが。

危険性が1mmでもあったら全部危険っていうのなら、それはもう化学式で身の回りの全成分が表せるこの地球上に居場所はなく、生きるのをやめることになりますよ。

しかも研究年報に掲載されるのは、研究結果のファクトとしてであって、その結果に権威づけされているわけでもないし、それがこの世の真理だからってわけでもない。

 

はい、続けて引用。

"その結果、2ミリリットル投与群のオスの体重が、出生後2~10日および12~21日の間で、対照群に比べて明らかに低く、さらに2ミリリットル投与群の メスの体重が出生後4日、6~9日および16~21日で対照群に比べて明らかに低くなっていました。また、Aを新生仔期に投与されたマウスの離乳(出生後 21日、3週齢)後、4週齢のオスの2ミリリットル投与群の体重は、対照群に比べて明らかに低くなっていました。"

 

動物の世界において、体重増加は正義(キリッなので、確かに体重減少は好ましいとは限らない。

しかし、マウスは先述のように環境適応性が高いので、「なんだか周りの雑菌たちが少ないぞー、てことは外敵から身を守るために体格良くしてくのは食費の無駄かも。よしダイエットダイエット!」wwって可能性はないんですかね?

まぁ単純に因果がわからんことにはどうとでも言えるわけよ。体重減少がその薬剤のせいなのか、食欲減退なのか、悪性腫瘍なのか。直接的あるいは間接的要因は様々で、すべてを薬剤がトリガーになったせいと断定はできないわけ。

 

さらに引用

"このほか、繁殖に関する実験も行われました。Aを新生仔期に投与されたマウスを、成長後に交配し、出産させたのです。その結果、2ミリリットル投与群のマ ウスから生まれたメスの子供は、出生後21日までの死亡率が明らかに高くなっていました。さらに、出生後21日の臓器の重量を測定したところ、2ミリリッ トル投与群のオスの精巣の相対重量が、対照群に比べて明らかに低くなっていました。またメスの場合、2ミリリットル投与群で胸腺の重量が対照群に比べて明らかに低くなっていました。"

 

因果がわからんことにはねぇ。これも説明めんどくさいので、もう先述と同義ってことで。

 

はい次

"「2ミリリットル/キログラム体重(体重3キログラムのヒト新生児で、6.0マイクロリットルあるいは60マイクロリットル)以上の経口摂取について、何らかの影響の可能性が示唆された」とのことです。

 実験に使われたAは、内容量が370ミリリットルで、「使用回数:約380回スプレーできます」とあることから、1回分のスプレー量は約0.9ミ リリットルとなります。これは900マイクロリットルと同じです。噴霧された量のどの程度を吸い込むことになるのかについては、使用状況によって変わって くると考えられますが、生まれたばかりのヒト新生児の場合、その量の15分の1、あるいは150分の1を摂取すると、なんらかの影響が出る可能性がある"

 

うぉーーーいww 「経口投与」での話ですよねw それを「吸入あるいは吸引」と同じことに置き換えてどうするんですかね?

この話がそのまままかり通るなら、処方された経口医薬品を私的に希釈して舌下スプレーしたり鼻スプレーしても、すべて経口投与時同様のベネフィット・リスクが得られるってことになりかねんよ。。

例えば鼻炎スプレーの成分を経口摂取したら、期待した効果は得られるのかね。逆に胃がすげー気持ち悪いことになると思うんだがww

あ、ちなみに経口用の医薬品のほとんどは、直腸から吸収しても支障ないようにできてるからね。要するにこうもんさまから入れても、経口と同じ効果が得られます、はい。

 

というわけでそのまま話を置き換えちゃだめなわけよ。それもマウスからいきなり新生児の話に。まずはせめて間に、もっと人間の近縁種の動物実験を挟んでからでないと。

先述のように、わざわざマウスという感応性の高い動物を使っていて、作用副作用を洗い出しているだけに過ぎなくて、それをそのまま人間に適用したら治験なんてこの世からいらなくなりますよ。

 

というかそもそも、実験中に使われている「トウモロコシ由来消臭成分、除菌成分(有機系)、水溶性凝集成分」etc...なんてのは、別に新開発された未知の化学物質じゃなくて、そのほとんどが身の回りで大昔から使われてるものをミックスして利用してるにすぎないはずなんですが。。というか別に医薬品でもないし、医薬部外品でもないし。。

まぁメーカーがきちんと成分と割合をパッケージに表記しないと不安だって気持ちはわかるけどね。というかきちんと書いたって見ない人は見ないで、どうせ後で騒ぎだすんだけども。

でも、ものすげー超最先端史上最強化学薬品なんて使ってないのは商品価格から自明な通りでしょ。

 

いや、ぶっちゃけ今までの話はどうでもよくて、一番記事中で納得できないのはこの部分。

"人間の新生児の場合、体は未熟で免疫力も低いため、外界からの影響を受けやすいと考えられます。そんな状態の時に、除菌・消臭スプレーの除菌成分を吸い込んだり舐めたりするのは、好ましいとは言えないでしょう。"

 

確かにそもそもが吸い込んだり舐めたりするための物じゃないので「好ましくない」という表現の結論のまとめは良いと思う。

だが問題はその前段、"人間の新生児の場合、体は未熟で免疫力も低い"、、、

 

え??むしろ免疫力に恵まれている時期じゃなくて?自然治癒力も半端ないはずですが!?

というか誰もが一度は、赤ちゃんの免疫力は実は優れている的な話を聞いたことないですかね。

ああいった話があったときは、無批判みんなに「赤ちゃんって素晴らしい!やっぱ人間すげー!!」って感動するのに、全くダブルスタンダードの上記のような話を鵜呑みにするってのは果たしてどうなのよ?って感じなんだよね。