よつまお

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ワガママと強がりの真ん中

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Self Review

 

ネットコンペ作品。

題材としては構想の中でも考えておらず、書き下ろしに等しい状態であった。

 

個人的には好きなテーマで書きやすく、スムーズに完成まで漕ぎ付けたものである。

しかし、文字数制限は十分に満たしていたのだが、少しボリューム不足かなと思い、冗長に書き足してしまった部分が良かったのか悪かったのか判別が難しいところだ。

 

さらに内容的にはもう少し明るい雰囲気の文体にしてもよかったと思うのだが、私自身が思ってもいないことを書くのは難儀で、それをどう克服するかは今後に挑戦するつもりだ。

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ワガママと強がりの真ん中

 

一生困らないほどのお金が手元にあったとき、果たして私は何をするのだろうか。

 

まず考えなければならないのは、その「暮らしていくのに困らないほど」の範囲・定義次第である。

 

私の稚拙な実体験に基づく限り、お金の量という点において、贅沢三昧できるのかあるいは質素倹約なのか、という二元論でしか想像することができない。

 

その上で、それが本当に生きるのに困らない程度のお金、という私にとって身近な状態だとすれば、私は「友達を作る」ことを選ぶ。

 

究極的に見て、お金はただのツールである。

そしてその価値を決めるのは他者であり周囲の環境、ただそれらだけに由来している。

 

だとすれば、私はお金それ自体を評価してくれる仲間と、私自身を評価してくれる友人を探すためにお金を使うだろう。

 

私は社会的に見て弱者である。実績や経験など、世の中の強者に比べれば、塵芥のようなものだ。

人付き合いだって決して良くはない。自ら擦り寄ることをしなければ、誰も近寄ってはこないのだ。

 

――友達100人できたかな。そう、夢の中ではそんな状態に憧れている。

 

しかしながら、どうやって今までの私の性格や価値観を担保した上でそれを実現出来るというのか。そう考える程に、私の中で交友というものに関しての優先順位が低い。

 

そこでお金の登場である。いま現在のこの私にとって、それを駆使しなければもはや友達作り大作戦など、到底成し遂げることは出来ない。

 

人の目線は冷たい。世の中ではあらゆる綺麗事が並べられる。

しかし、自身が本当に困難にぶつかった時、真に手を差し伸べてくれる人は、この地球上にどれだけいるのだろうか。

 

そんな当たり前の弱肉強食の中で、私は人に頼る事を好まなくなっていく。

常にギブアンドテイク。最終的には自分だけが頼りなのである。

 

よって、自己肯定だけにまみれ頼ってきた人生の中で、他己に影響を与えるにはお金という道具は不可欠なのだ。

 

お金という存在が、たったそれさえ満たされるならば、そこでようやく私は自身の容姿や内面を曝け出し、ありのままの私で皆と勝負することが出来る。

 

人が当たり前に行っている人付き合いや友達作り、それにあえてお金を費やす、否、見せ金的な手段としてのみ利用するということが、私の最高にわがままな生き方であり、これこそ私がお金を使って過ごしたい理想の人生である。

 

そしてもしそれが叶い、私が今まで見たことのない新しいステージに到達できたとするならば、そのときこそ私は当たり障りないささやかな幸せや、人並みの物欲を押し出すことが出来るだろう。