某2chスレの某まとめサイトの記事。そのメインテーマは、某ホットペッパーに代表されるクーポンにかかる広告費が与える影響について。
いやぁ、人材過多そして美容室の飽和は私が美容師時代からずっと叫ばれていたことで、それが今になってもまったく改善していないというのは、何だかなぁといった感じだね。
一言で言えば、美容業界もずーっとデフレ状態。競争も激しいし、ゆえに低価格でなければ人は来ない。当然宣伝もしないと人も来ない。
その問題に対して、一粒で二度美味しい的に手を差し伸べてくれたのが、クーポン業界、のはずだった、、が。というスレ内容。
えーとね、まずスレ内でも言及されている通り、クーポン業界の要求通りの価格帯にするには、施術時間を短縮せざるを得ない。すると当然雑になるのは必然。
でもぶっちゃけカット&ブローなり、パーマやカラーを如何に短時間で仕上げるか、っていうのはまともな所なら美容学校時代から散々タイムアタックで訓練されることなので、別に慣れたものなんだよね。
そして所謂免許皆伝スタイリスト昇格後のプロであれば当然出来る。しかしとはいえ、ってことなの。
もちろん客側はより安くより高品質を求めるのが当たり前だからね。それに対する理解も店側は当然あるんだけれど、それはこの日本のデフレが象徴するように、いずれジワジワと自分たちの給与の低下にも跳ね返ってくることなわけ。
そもそも私の時代は比較的まだ景気だって悪くなかった時代だけれど、それでも就職してアシスタントの手取り9万なんて話もあったからね。隔週休2日、その肝心の少ない休みにはひたすら研修。いったい何の修行ですかとw
ブラックな環境に気づけない。でも雲の上の夢は本当に輝かしく見える。しかし目の前の集客に対しての費用対効果、そしてそのクーポン頼りのその後の影響を予期できない。
これらの問題に対する原因は、スレ主の次の言葉たちに集約されている気がする。
"すいません、美容師って基本頭悪いのでくそやろうも沢山いるんですよ、その辺も問題ですよね"
"美容界隈は信憑性のかける詐欺まがいなグッズや技術多すぎですよね、美容師バカなんで本気で信じて勧めてるからさらにたちが悪いのです、申し訳ない"
"需要は限られてるのに利益を自らさげて結果賃金をさげる、アホです"
"美容師基本教養はあまりありません、ごめんなさい"
うん、よく言ってくれたw この言葉が中の人から聞けるってのは本当に新鮮だったねw だからこそこのスレが印象に残ったんだけれど。
私が中にいた時も当然それは指摘しづらかったし、それは外に出た今でも公には言いにくい部分。
まーここ最近やっぱり業界から出てしばらくたつと、年齢的には昔の同級生たちの独立話や成功体験を結構よく聞くようになるんだよね。
そのたびにあの時あんなに不器用なやつだったのになー、とかクラスメートに対してすげー冷たいやつがねぇ、とか思ったり。
以前ネットラジオでも言及したし、どこかにも書いた記憶があるけれど、"私程度でさえ"専門学校時代、学科の成績はトップで、かつ技術の各分野もトップレベルにい続けたわけ。
ところが、世の中ってのは広いもので、技術に関しては大会に出れば分かる通り、まるで化け物のような才能を持った輩がゴロゴロいる。
私の知り合いでもそんな奴はいたけれど、まだ鳴かず飛ばずの雇われ。そして私だって美容とはかけ離れたことを今はやっている。人生何が起こるかわからんものよね。
ちなみに美容師のライフプラン、およびゴールってのは昔から明確にはっきりしている。
アシスタント→スタイリスト→独立。以上。
というかこれ以外で、女性なら兎も角、男性が業界を一生続けられる道は全くないんだよね。しかし美容師業界の女性の結婚は早いこと早いことwこの晩婚化&少子化の現代で、もう二人目子供がいます、ってのもわんさかいるくらい。
ま、男性側の例外としては、スタイリストの経験を生かして専門学校の教師になるとか、あるいは美容用品メーカーまたは出版、あるいはコスメ業界や芸能関係などに転職することはあるけれど、当然少ない話。
独立のレールから外れた者は私のように、全くの技術や知識の生かしどころのない異業種に行くことがほぼ通例だね。
出ていく者が多くても、それだけ毎年入ってくる活きのいい奴も多いからね。決して世の中から無くならない仕事ってイメージも強いんだろうけど。
そもそもぶっちゃけ、その職種そのものは未来永劫必要でも、そこで自分が必要とされるか否かは別問題なんだけどねw
大部分が使い捨ての人材だけれど、それがこの業界の新陳代謝が良いことで、流行に対し敏感にアンテナを張り巡らすことが出来る理由の一つ。
意外と身の回りに昔は美容師でしたーって人が多いのは、外に出てからわかる話。調理師免許持ってます、みたいな人と同じレベル。
まぁということは、だ。そもそも独立、もっといえば経営をはなから視野に入れているわけだから、その分野の修得に学生時代から注力すべきだし、業界に入ってからもその知識向上を全体がバックアップすべきだよね。
でもねぇ、それしない、出来ない理由は、美容学校にはバカが優先的に集まるからw
それはなぜならごく単純な理由として、よほどのことが無ければ今の時代、ある程度の頭が良ければ大学へ進学するから。
そもそも少しでも進学前に業界のリサーチが済んでいれば、不安定な将来の職種なんて入学を見送るであろうし周囲もそう言うだろうけれど、無謀にも我が強く、夢ややりがいを求めた若者は飛び込んでいく。
そして高校時代から、おしゃれや個性というものに対して、他の学生に比べてひと際興味津々な若者たち。さらにどこの学校も学力的な入試なんてあってないようなもの。
至極当然に、集まるのはほとんどバカばかりw そんな人たちが少しずつ上に行くもんだから、そんな人が選ぶ下の世代も当然バカばかり。うん、悪循環w
でもねぇ、どんなにバカでも、どんなに不器用でも、独立が出来てしまうルートが存在する。これがある意味で、美容業界の宿命であり、害悪の一つ。
『人外レベルのコミュ力』
美容師業界ってのは、所謂見て盗め的な時代遅れの非効率な職人気質がまだまだ存在するし、上下関係も体育会系のノリで全体的に厳しい。
それに加えて、美容師はスタイリストになって指名してくれる客がついてくれてナンボの世界。
ホストやキャバ嬢たちに勝るとも劣らない、ライバルとうまく付き合いながら、太客を掴んでこその商売なのは知っての通り。
そこで物言うのは、この人材過多&店舗飽和のデフレ美容業界においては、そこそこの技術、なんとなくの脳みそ、そして最も重要なのは圧倒的なコミュ力ってわけ。
あ、まぁあとあったほうがベターなのは鋼の体力と、オリハルコンの気合だね。
というかね、ごくごく普通の光景として駅前とか、街中で美容師の卵であるアシスタントたちが「ビラ配り」をやってるよね?
それを当たり前の仕事だと外の人も中の人も捉えてしまってるけど、果たしてあのビラ持ってみんな行こうと思う?
もうね、大昔ならまだしも、それはそれは滅多に来てくれないのよ。ものすげー少数派。これはもうデータとしても取れば明確に出てること。
そもそもあの無駄なビラ配りの時間も給与は発生してるわけだし、当然ビラを作るコストだってタダじゃないわけ。配り終えるまでも結構時間かかる。はっきり言えば、マイナスでしかない。
じゃあなんでやってるのか?
「ヒマだから」
いや、マジですw というか言い方を変えると、アシスタントなんて出来ることはまだまだ限られてる。そして前述のように、見て盗め体質だから教えることもろくにない。繁忙期や繁忙曜日・時間以外は、サロン内にいたってやることが無い。
→んじゃビラ配りいってこい→行ってきます、、、
これをバカといわずしてなんと言うw 私の時代でさえ、ネットはブロードバンド定額で、PC所有も当たり前で、携帯も一人一台。だけどやることはアナログなビラ配りで集客。
それから時を経て、IT技術が革新的に進んでも、いまだにビラ配りの光景は変わらない。
うん、はっきりとバカ。なんだと思うwせめてそれこそその時間を利用して、それぞれの美容師のゴールである独立にむけて、技術や知識の修得を促せばいいじゃない?
でもね、そこははっきり言って足の引っ張り合いなんだよね。そんでもって自分が若いとき苦労したことを、勉強だと信じ込んで他人にもさせたがる。根性マンセー、精神論のしばき主義。
いや、本当に敢えて言えば、みんなバカだからこそスレ内でも触れられたように、怪しげな非科学的なものも美容業界にいつまでも、いつまでもはびこってるんだよ。メーカー側もそれは意図して分かってやってることなのか、もしかして美容から転職したバカたちが核となって盲信してるのか。
これは貴方が思ってる1mmくらいの効果しかありません、それ以外はプラセボです。でもそれでもいいって言ってくれるなら買って試してください。。
、、って感じじゃないからね、美容師の人たちはw マジで信じておすすめしてるからw
文句は尽きないけれどね、ていうか私は別に美容師や美容業界が心底嫌いになって辞めたわけじゃないからね。
それは今も同じ。こんだけ悪口言いまくってるけど、いやマジでw 本当に今でも好きだし、もし過去の展開が少しでも変わっていたら私はまだ美容師で居続けていたと思う。
ただ私は、問題点が浮き彫りなのにそれを放置で、そして意見をまるで汲み取らないで、そしてウェーイって言って忘れ去る全体の姿勢に、幻滅しただけの話。
まぁでもね、希望は二つある。一つはスレ主のような人がまだ業界内にいるんだって分かったこと。
そして二つ目は、私のクラスメートが故郷で独立したってこと。ほとんど接点もないくらいコミュ力なんかまるでなくて、心底不器用だったアイツが。頭も決して良くはなかったけれど、美容に対してはひたむきだった。
彼らがどうなるのかはこの不安定な業界では明日さえ分からないし、きっと上に行けば行くほど腐臭がする業界で、やがて彼らも堕天してしまうかもしれない。
でもね、真面目にきちんと勉強し続けて、経営を考えてくれる人が引っ張って、いつか新しい業界のスタンダードを作ってくれると、もしかしたら。って感じだね。
あ、コミュ力だけは最強クラスだけどそれ以外は絶望的にもかかわらず、当時散々えばりくさって嫌がらせしまくってた○○○も最近独立したらしいけど、うん、なんていうかなぁ、、
彼もついに人の上に立つ人間になったんだねぇ。。非常に感慨深いものがあるよね。あーあ早くタヒねばいいのになぁw